人は生きているといろいろなものを背負い込みます。
年齢を重ねるほど、背負う荷物は増えていきます。荷物が重くなってくると、自由に動けないし、心も柔らかさを失っていきます。
しかしながら、人生は本来私たちが思っているほど大そうなものでも尊いものでもないのです。そんな荷物はどんどん捨てていくべきです。
要らないものはどんどん捨てる。会社の立場や名誉といったものへのこだわりも捨てる。心がとらわれている不安や悩みも捨てる。
背負う荷物がどんどん増えても、人間の体は年をとって最後は滅びるのです。最後には嫌でも全部を捨てることになります。
どうせ全部捨てるのですから、要らないものはできるだけ前もってどんどん捨てていきましょう。そうした思いっきりのよさを持つために、「人生は紙コップや割り箸のようなもの」というフレーズを憶えておいてほしいのです。
(アルボムッレ・スマナサーラ「小さな「悟り」を積み重ねる」p37)